障害児の夏休みをどう乗りきる?使える支援まとめ
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はじめに
夏休みは、お子様にとっては楽しみな時間です。でも、重い障害のあるお子様を育てるお父様・お母様にとっては、「40日あまり、朝から夕方まで、どうやって過ごそう」と不安になる時期でもあります。
学校がある日は、お子様が学校にいる時間にひと息つけます。夏休みはその時間がなくなり、お世話の時間がぐっと長くなります。
この記事では、夏休みを少しでも楽に乗りきるための準備を、時期ごとにまとめました。
夏休みがたいへんになる理由
夏休みがたいへんな理由は、主に3つあります。
1つめは、お世話の時間が長くなることです。学校の時間がまるごと家での時間になります。
2つめは、あずけ先がこみあうことです。放課後等デイサービス(学校のあとや休みの日に通う場所)は、どこの家庭も夏休みに使いたいので、予約がとりにくくなります。
3つめは、暑さです。体温の調整がにがてなお子様も多く、外に出かけること自体がむずかしい日もあります。
だからこそ、夏休みは「始まってから考える」のではなく、早めの準備が大切です。
準備は5〜6月から始める
夏休みの準備は、5〜6月ごろから始めるのがおすすめです。めやすのじゅんばんは次のとおりです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 5月ごろ | 夏休みの予定(家族の仕事、通院、きょうだいの予定)を書き出す |
| 5〜6月 | 相談支援専門員に「夏休みにこのくらい使いたい」と伝える |
| 6月ごろ | 必要なら、受給者証の支給日数を変えられるか市区町村に相談する |
| 6〜7月 | 放課後等デイサービスや日中一時支援の夏休みの予約をする |
| 7月 | 暑さ対策や、あずけ先に渡す持ち物・サポートブックを見直す |
事業所によっては、夏休みの予約を早くからしめきることがあります。通っている事業所に「夏休みの予約はいつからですか」と、春のうちに聞いておくと安心です。
放課後等デイサービスの日数は、夏だけ増やせることも
放課後等デイサービスを使える日数は、受給者証に書かれています。国の考え方では、原則として「その月の日数から8日を引いた日数」が上限とされています。ただし、市区町村がお子様の状態などから必要とみとめれば、それより多く使えることもあります。
実際に何日まで出るかは、市区町村によって決め方がちがいます。学年ごとにめやすの日数を決めている市区町村もあります。
「ふだんは足りているけれど、夏休みだけ足りない」という場合は、夏休みの月だけ日数を増やせるか、相談支援専門員を通して市区町村に聞いてみてください。手続きには時間がかかることがあるので、6月ごろまでに動き出すのがおすすめです。
日中一時支援やヘルパーも組み合わせる
放課後等デイサービスだけで夏休みの全部をカバーするのは、むずかしいことが多いものです。
日中一時支援(昼間の短い時間をあずかるサービス)は、市区町村が行う事業で、長期休みに使いやすいよう工夫している市区町村もあります。ただし、使える時間や日数、費用は市区町村によって大きくちがいます。
また、ヘルパーに家に来てもらったり、移動支援でプールや公園に出かけたりする方法もあります(くわしくは「短期入所と日中一時支援の違い・ヘルパーとの使い分け」、「移動支援は何歳から使える?障害児の条件と申しこみ方」)。いくつかの方法を組み合わせて、「この日は放課後等デイサービス」「この日はヘルパー」と、カレンダーに書きこんでいくと、全体が見えやすくなります。
医療的ケアのあるお子様は、看護師がいる事業所を選ぶ必要があり、選べる数がかぎられがちです。医療型短期入所(「医療型短期入所とは?福祉型との違いと使い方」)や訪問看護も合わせて、早めに主治医や相談支援専門員と相談しておきましょう。
夏の暑さに気をつける
重い障害のあるお子様の中には、暑さを言葉で伝えられなかったり、汗をかいて体温を下げるのがにがてだったりするお子様もいます。
- 室内でもエアコンを使い、すずしい部屋で過ごす
- 水分をこまめにとる(医療的ケアのあるお子様は、水分の量やとり方を主治医に確認する)
- 熱中症警戒アラートが出た日は、外出を見なおす
- 車いすやバギーは地面に近く、照り返しで熱くなりやすいことを知っておく
- あずけ先にも、暑さに弱いことや、体調の変化のサインを伝えておく
熱中症の危険の度合いは、環境省の熱中症予防情報サイトで調べられます。体調のことで心配があれば、主治医に相談してください。
きょうだいの夏休みも考えておく
夏休みは、きょうだいのお子様にとっても大切な時間です。でも、障害のあるお子様のお世話が中心になり、きょうだいが「どこにも連れて行ってもらえない」とさびしい思いをすることもあります。
障害のあるお子様を短期入所や日中一時支援にあずけた日に、きょうだいと2人で出かける時間をつくるご家族もいます。1日まるごとでなくても、半日いっしょに過ごすだけで、きょうだいにとっては大切な思い出になります(くわしくは「障害児のきょうだいの行事の日、預け先はどうする?」)。
さいごに
夏休みは長いので、すべてを完ぺきにしなくても大丈夫です。早めに準備を始めること、いくつかのサービスを組み合わせること、そしてお父様・お母様自身が休む日もつくることが、夏を乗りきるコツです。
あずけさき手帖では、お住まいの地域の放課後等デイサービスや日中一時支援、短期入所の施設をさがすことができます。
※支給日数や利用できるサービスは、年度や市区町村によって変わります。くわしくはお住まいの窓口でご確認ください。
出典:
- 大阪市「通所系のサービスにおける利用日数の現状等について」(令和8年7月)https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/cmsfiles/contents/0000685/685159/105.siryou3.pdf
- 杉並区「放課後等デイサービスの支給量について」https://www.city.suginami.tokyo.jp/documents/19435/tuuchi.pdf
- 環境省 熱中症予防情報サイト https://www.wbgt.env.go.jp/