重症心身障害児とは?医療的ケア児との違い
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はじめに
病院や窓口で、「重症心身障害児」「超重症児」「医療的ケア児」という言葉を聞いて、とまどったことはありませんか。どれも長くてむずかしい言葉ですが、意味がわかると、使えるサービスや相談先を探しやすくなります。
この記事では、それぞれの言葉の意味と、ちがい、受けられるおもなサービスを、やさしくまとめました。
重症心身障害児とは
重症心身障害児は、「重い知的障害」と「重い体の障害(肢体不自由)」の両方があるお子様のことです。児童福祉法の中でも使われている言葉です。
「重心(じゅうしん)」と短くよばれることもあります。大人の方は「重症心身障害者」といい、あわせて「重症心身障害児者」とよびます。
病気の名前ではなく、お子様の「状態」をあらわす言葉です。生まれたときの病気、脳の病気、けがなど、原因はお子様によってさまざまです。
大島分類とは
重症心身障害かどうかを考えるときによく使われるのが「大島分類」です。元東京都立府中療育センター院長の大島一良さんが作った表で、「体をどれくらい動かせるか」と「知能の目安(IQ)」を組み合わせて、1から25の区分に分けます。
体の動きは、「走れる」「歩ける」「歩行障害」「すわれる」「寝たきり」という、ふだんの言葉で分けられています。このうち、すわれる、または寝たきりで、IQがおよそ35以下の「区分1〜4」にあてはまるお子様が、重症心身障害児とされます。
区分1〜4に入らなくても、医療の管理がいつも必要なお子様などは、それに近い状態として支援の対象になることがあります。区分は、医師や施設が判断するものなので、気になるときは主治医に聞いてみてください。
超重症児とは
「超重症児」は、重症心身障害のなかでも、とくに医療のケアが多く必要なお子様を指す言葉です。おもに病院の入院の場面で使われます。
体の動きが「すわれる」までのお子様について、呼吸の管理(人工呼吸器、気管切開、たんの吸引など)、食事のとり方(経管栄養など)といったケアの内容を点数にしてたします。その合計が25点以上で、その状態が6か月以上続くと「超重症児」、10点以上25点未満だと「準超重症児」とされます。
この判定は、病院が入院の体制を考えるときなどに使います。ご家族が自分で点数をつける必要はありません。
医療的ケア児とのちがい
医療的ケア児は、毎日の生活のために、人工呼吸器による呼吸の管理、たんの吸引、経管栄養などの医療的なケアがいつも必要なお子様のことです。2021年にできた「医療的ケア児支援法」で決められた言葉です(「医療的ケア児支援センター一覧・47都道府県の相談窓口」)。
| 重症心身障害児 | 医療的ケア児 | |
|---|---|---|
| 何で決まる? | 知的障害と体の障害の重さ | 医療的ケアが必要かどうか |
| 歩けるお子様は? | ふくまれない | ふくまれる(歩ける、話せるお子様もいる) |
| 医療的ケアは? | 必要なお子様も、必要でないお子様もいる | いつも必要 |
両方にあてはまるお子様もたくさんいます。国の資料では、ある県の調べで、医療的ケア児のおよそ6割に重症心身障害があったと紹介されています。一方で、歩けて、話もできるけれど医療的ケアが必要な「動ける医療的ケア児」もいます。
言葉のちがいで使えるサービスが変わることがあるので、受給者証の手続きや施設の問い合わせでは、「重症心身障害があるか」「どんな医療的ケアが必要か」を、両方伝えるようにしましょう。
受けられるおもなサービス
重症心身障害や医療的ケアのあるお子様が使えるおもなサービスです。
- 児童発達支援・放課後等デイサービス:重症心身障害のお子様を受け入れる事業所があります
- 医療型短期入所:病院などでのお泊まりや日帰り(「医療型短期入所とは?福祉型との違いと使い方」)
- レスパイト入院・在宅レスパイト:病院や地域の事業(「レスパイト入院とショートステイの違い・どちらを使う?」)
- 居宅介護(ヘルパー)・訪問看護:ご自宅に来てもらう
- 医療型の障害児入所施設:施設で暮らしながら医療と療育を受ける
- 手当:特別児童扶養手当、障害児福祉手当など(どちらも20歳未満が対象で、所得制限があります)
どれが使えるか、どれくらい使えるかは、お子様の状態と市区町村の判断で決まります。まずは市区町村の障害福祉の窓口や、相談支援事業所(「相談支援事業所とは?障害児の探し方と選び方」)に相談してみてください。
さいごに
むずかしい言葉は、お子様を説明するための「道具」です。言葉の意味がわかると、窓口や施設とのやりとりが少し楽になります。わからない言葉が出てきたら、えんりょせずに「どういう意味ですか」と聞いてみてください。
あずけさき手帖では、重症心身障害や医療的ケアに対応したあずけ先を、地域から探せます。
※制度の内容は、年度や市区町村によって変わります。くわしくはお住まいの窓口でご確認ください。
出典:
- 厚生労働省 審議会資料(大島分類・超重症児の判定基準):https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/dl/s0820-2a.pdf
- 岐阜県 重症心身障がい児者についてよくある質問:https://www.pref.gifu.lg.jp/kodomo/shogaisha/sodan-madoguchi/22315/yokuaru-shitsumon.html
- 厚生労働省 医療的ケア児について(医療計画の見直し等に関する検討会 資料):https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000584473.pdf
- 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(衆議院):https://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_housei.nsf/html/housei/20420210618081.htm
- 京都市 手当等制度:https://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/cmsfiles/contents/0000203/203764/16.pdf