家族の暮らしと気持ち

障害児の通学支援・送り迎えに使えるサービス

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はじめに

「毎朝、学校まで送って、夕方また迎えに行く。仕事も休めないし、もう限界」。障害のあるお子様の通学は、ご家族にとって大きな負担になりがちです。

特別支援学校にはスクールバスがあることが多いですが、医療的ケアがあるなどの理由で乗れないお子様もいます。また、地域の学校に通う場合は、毎日の送り迎えがご家族まかせになることも少なくありません。

この記事では、通学に使える支援と、使えないときの考え方をまとめました。

移動支援は、通学に使える?

移動支援は、ひとりで外出するのがむずかしい人に、ヘルパーが付きそうサービスです(くわしくは「移動支援は何歳から使える?障害児の条件と申しこみ方」)。

ただし、移動支援は市区町村が行う事業で、何に使えるかは市区町村が決めています。国のもともとの考え方では、通学のように「毎日、長い期間続く外出」は対象からはずされていることが多く、通学には使えない、または条件つきという市区町村が多いのが実情です。

国の調査(令和7年度)でも、通学に移動支援を使えるとしている市区町村は3割に満たないという結果でした。使える市区町村でも、「〇か月まで」など、使える期間に期限をつけているところが約半分あります。「月〇時間まで」と時間に上限をつけているところもあります。

たとえば、「ご家族の病気やけがで送迎できない期間だけ」「ひとりで通う練習のための期間だけ」といった形で使える市区町村もあります。お住まいの市区町村ではどうか、まずは障害福祉の窓口で聞いてみてください。

自治体の通学支援事業をさがす

移動支援とは別に、市区町村や都道府県が独自に「通学支援」の事業を行っていることがあります。

名前は「通学支援事業」「通学送迎支援」などさまざまで、ヘルパーが付きそう、福祉タクシーの費用を助ける、といった内容があります。対象のお子様や使える回数、費用も、自治体ごとにちがいます。

こうした事業は、知らないと使えないままになりがちです。市区町村の障害福祉の窓口のほか、学校や相談支援専門員にも「このあたりで使える通学の支援はありますか」と聞いてみましょう。

また、特別支援学校などに通うお子様には、「特別支援教育就学奨励費」という制度で、通学にかかる交通費などの一部が出る場合があります。対象や金額は、学校に確認してください。

スクールバスに乗れない医療的ケア児の通学

医療的ケアが必要なお子様は、スクールバスの中でたんの吸引などが必要になることがあり、看護師がいないバスには乗れない場合があります。その結果、お父様・お母様が毎日車で送迎し、仕事を続けられなくなるといった問題が起きています。

国(文部科学省)は、学校に看護師を置く費用を補助しているほか、医療的ケア児の通学の負担を軽くする方法について、各地の教育委員会と調査・研究を進めています。

自治体の中には、次のような取り組みをしているところもあります。

ただし、こうした取り組みは自治体によってあるところとないところがあり、使える回数が少ないこともあります。

まずは学校に「スクールバスに乗るには、どんな条件がありますか」「乗れない場合、ほかの方法はありますか」と相談してみてください。主治医の意見書が必要になることもあります。

ヘルパーや福祉サービスを組み合わせる

通学そのものに使える支援が少なくても、ほかのサービスで朝や夕方の負担を減らせることがあります。

とくに、放課後等デイサービスの学校への迎えを使えれば、帰りの送迎が少なくなるご家族も多くいます。今通っている事業所や、相談支援専門員に相談してみましょう。

「こまっている」を学校と自治体に伝える

通学の支援は、地域によって大きな差があるのが今の状況です。だからこそ、ご家族の声が大切です。

毎日の送迎にどのくらい時間がかかっているか、仕事にどんな影響が出ているかを、学校や市区町村に伝えてください。「いつ、だれに相談したか」をメモに残しておくと、話がつながりやすくなります。

医療的ケア児の場合は、都道府県の医療的ケア児支援センターにも相談できます。

同じようになやんでいるご家族の声が集まることで、支援が広がった地域もあります。

さいごに

通学の支援は、市区町村や学校によってちがいが大きく、「うちの地域では何が使えるか」を知ることが第一歩です。窓口、学校、相談支援専門員に、遠慮せずに聞いてみてください。

あずけさき手帖では、お住まいの地域の放課後等デイサービスやヘルパー事業所などをさがすことができます。

※制度の内容は、年度や市区町村によって変わります。くわしくはお住まいの窓口や学校でご確認ください。

出典:

お住まいの地域のあずけ先をさがす →都道府県や、お子様に必要なケアからさがせます