障害児の散髪が苦手なときの工夫と訪問理美容
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はじめに
「バリカンの音で大泣きしてしまう」「ケープをつけるのをいやがる」「じっとすわっていられない」。散髪は、障害のあるお子様のご家族から、よく聞くなやみのひとつです。
自閉症などで感覚がびんかんなお子様にとって、散髪は音・さわられる感じ・においなど、苦手なことがたくさんつまった時間かもしれません。この記事では、散髪をすこしラクにするための工夫と、使えるかもしれないサービスをまとめました。
なぜ散髪が苦手なの?
苦手な理由は、お子様によってちがいます。たとえば、つぎのようなことが考えられます。
- バリカンやドライヤーの音がこわい
- 切った髪が首や顔について、チクチクするのがいや
- ケープやタオルで体をおおわれるのが苦手
- 知らない場所、知らない人、鏡にうつる自分になれない
- いつ終わるのかわからなくて不安になる
「どこがいちばん苦手なのか」がわかると、工夫のしかたも見えてきます。散髪のときのようすを、少しメモしておくとヒントになります。
散髪の前にできる工夫
- 写真や絵カードで「お店に行く→すわる→切る→おわり」の流れを先に見せる
- 家でバリカンの音を少しずつ聞かせたり、ブラシで頭や首をさわる練習をしたりする
- 「10かぞえたらおわり」「この歌がおわったらおしまい」など、終わりを見える形にする
- 散髪のあとのお楽しみ(好きなおやつ、公園など)を決めておく
- 首まわりのチクチクが苦手なら、えりのない服や、着がえを用意する
いきなり全部をやろうとせず、「今日は前髪だけ」「今日はお店に入れたらOK」くらいの小さな目標で十分です。
お店えらびのコツ
お店にお願いするときは、予約の電話で、お子様のようすを先に伝えておくと安心です。
- すいている時間や、その日の最初の時間に予約する
- 「音が苦手」「じっとしていられない」など、苦手なことを伝える
- バリカンではなく、はさみだけで切ってもらえるか聞いてみる
- お父様・お母様のひざの上で切ってもらえるか聞いてみる
- 仕上がりより「早く終わること」を大事にしたい、と伝える
最近は、障害のある方や、子どもの散髪になれた理容師・美容師さんもいます。「福祉理美容」をかかげるお店や、障害のある方の散髪を大切にしているお店もあるので、地域のお店をさがしてみてください。サポートブック(「サポートブックの作り方・あずけ先に伝わる書き方」)を見せるのも役に立ちます。
家に来てくれる「訪問理美容」
お店に行くのがむずかしい人のために、理容師・美容師さんが家などに来てくれる「訪問理美容」があります。法律で、病気などでお店に行けない人には、お店の外で髪を切ってよいと決められています。
市区町村によっては、訪問理美容の出張費を助成するしくみがあります。ただし、多くは高齢の方や、重い身体障害・知的障害のある方を対象にしていて、手帳の等級などの条件があります。お子様が使えるかどうかは市区町村ごとにちがうので、障害福祉の窓口に聞いてみてください。
助成がなくても、自分で出張の理美容サービスにたのめることもあります。出張費がかかることが多いので、料金は先に確認しましょう。
家で切るときの注意
家で切るのも、ひとつの方法です。お子様がいちばん安心できる場所なので、うまくいくこともあります。
- はさみを使うときは、お子様が急に動いても安全なように、刃先を頭に向けない
- 短い時間で終わらせ、少しずつ何回かに分けて切る
- お風呂場で切ると、あとかたづけがラクで、髪がついてもすぐ流せる
- 好きな動画を見ながら、など気がまぎれる工夫をする
けがが心配なときは、無理をしないでください。
さいごに
散髪がうまくいかなくても、それはお子様やご家族のせいではありません。苦手な理由に合わせて、少しずつ工夫していけば大丈夫です。
あずけさき手帖では、お住まいの地域の施設や事業所をさがせます。日ごろの相談先さがしにも、ぜひ使ってください。
※助成の内容や条件は、年度や市区町村によって変わります。くわしくはお住まいの窓口でご確認ください。
出典:
- 新宿区「訪問理美容サービス」 https://www.city.shinjuku.lg.jp/fukushi/file06_04_00006.html
- 神戸市「訪問理美容サービス事業 要綱」 https://www.city.kobe.lg.jp/documents/712/homonyoko.pdf
- 堺市「出張理容・美容について」 https://www.city.sakai.lg.jp/kenko/kankyoeisei/shinsei/shuccho-ribiyo.files/besshi1.pdf